先月のブログで、歯磨きについて「力を入れすぎると歯や歯ぐきを傷つけてしまって逆効果」ということを書きました。
今回は、つい気づかずにやってしまいがちな「実は歯と歯ぐきによくない」NG習慣についてご説明します。
歯磨きに力を入れすぎる
歯ブラシに力を込めてぐいぐい磨くと、毛先が曲がって歯と歯のすき間に届かないため、磨き残しが多くなります。
また、歯の表面に細かい傷がついたり、歯ぐきにもダメージを与えてしまいます。
そうならないためには、歯ブラシの毛先を垂直にあて、毛先が曲がらないようにやさしく小刻みに動かすのがコツです。
歯ブラシを買う際も、できるだけ柔らかい毛先のものを選ぶと良いでしょう。
食後のつまようじ
歯と歯のすき間に食べ物がつまると、つまようじを使いたくなりますよね。
でも、そもそも歯間に食べ物が詰まりやすくなったのは、歯ぐきが後退しているせいかも知れません。
歯ぐきは加齢や歯周病で後退していきますが、つまようじのとがった先端で歯ぐきを傷つけると、この後退が加速してしまいます。
すると、食べ物がより挟まりやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
また、歯ぐきが後退すると歯の根元の柔らかい部分(象牙質)がむきだしになるため、ここをつまようじで傷つけると虫歯になるリスクもあります。
つまようじは歯の掃除用としては太すぎるため、食べかすを取っているつもりで、逆に奥に押し込んでしまうこともあります。
そうならないためにも、歯と歯の間には、専用の歯間ブラシやフロスを使いましょう。
氷をガリガリかじる
これから夏に向けて暑くなると、氷入りのドリンクやかき氷などが恋しくなりますよね。
でも、氷は意外に硬いものなので、ガリガリかじった際に歯が欠ける場合があります。
また、氷はとても冷たいので、歯の神経に相当なストレスがかかります。
冷たいものを食べると歯に痛みを感じる場合がありますが、それは歯の神経に負担がかかっている証拠です。
くり返すと歯髄炎という炎症をおこす場合もありますので、冷たいものはほどほどにお楽しみください。
歯磨き後のお茶やコーヒー
使い込んだお茶碗やコーヒーカップについた茶渋。いったん付いてしまうとなかなか落ちにくいですよね?
これは、お茶やコーヒーに、タンニンなどの着色しやすい成分が含まれているためです。
歯磨きした後は、特に歯の表面が着色されやすい状態になっているため、食後のお茶やコーヒーはステイン(着色汚れ)の原因になります。
砂糖を含まければ虫歯の原因にはなりませんが、いつの間にか歯が茶色く汚れてしまうかも知れません。
歯の表面にいったんついたステインは、茶渋とおなじでなかなか落とせません。
その場合は歯ブラシでゴシゴシせず、歯科医院のPMTCでクリーニングするのがよいでしょう。